DX推進は「効果を感じる DX」で実行!
ローコストプランで整える。
中小企業のDX推進は遅れている感があります。
なぜなら「中小企業・零細企業のDX」を検索するとDXシステムの広告や記事が数多くヒットするからです。
それだけ需要があるのです。
また、中小企業のDX成功事例には、私たちと同じ考えも見受けられました。
多くの企業の問題解決策は、私たちの参考になります!
まずはExcelからの脱却と「中小企業にフィットするDX」を実現しましょう!
多くの情報から企業が「PC本来の活用」が出来ていないことが分かりました。
二昔前、PCの利用は書類を作成する「計算機能付きワープロ」でした。
確かに現代のように、処理すべきデータ量は多くなく、その機能で十分でした。
しかし、時代は急激に加速し、データの分析の必要性も高まっています。
今後は、PC利用もビジネスデータ処理ツールとして活用すべきです。
DX推進の目的の中でも重要な改革にExcelからの脱却があります。
書類を作成するとき「Office系ソフトのExcel」を選択していませんか?
万能選手のExcelは人気がありどんな業務にでも使用されます。
しかしどんなソフトでも「得て不得手」があります。
業務ソフトの「適材適所」を考えた選択が重要となります。それがビジネスの効率を高め、イノベーションの実現に寄与します。
以上の点を考慮したDX作成プランを作成します。
中小企業の「基本的なIT化は済んでいる」ことを前提とし、ベースシステム「ハード・ソフト」の使用状況は下記と仮定しました。以下の構成に、DXツールを追加しますが「DX 推進は、投資対効果を考慮したローコストプラン」をモットーにしたいと思います。ローコストと言っても「安かろう悪かろう」ではありません。「中小企業にフィットするDX」としてシステムを選択しました。十分すぎる機能を持っています。
[before]Excelからの脱却
1: IT化 により全社員にPCを配り、Officeソフトの導入している。 |
2:インターネット環境の導入、ネットでの情報収集に使用している。 |
3:情報配信は「メール」で行っている。 |
4:資料の共有は「メール添付」で情報を送っている。 |
5:書類の作成ソフトは「Excel」を中心に使用している。 |
6:見積書・請求書は「Excel」で作成している。 |
7:個人用スマホもビジネスで使用している。 |
1〜7のシステムを1枚の絵にまとめました。
[after]Excelからの脱却
上記[before]に、2つのシステムを追加したDX推進の絵です。
8: オンラインストレージは、レンタルサーバーにインストールしたNextCloudを利用します。 オープンソースの為ソフトは無償利用が可能です。 |
9: FileMakerによるオリジナルCRMです。ランタタイム版により無償利用が可能です。 |
社内ネットワークは何一つ変更していません。オンラインストレージは外部のデータセンター内のレンタルサーバーに構築されています。
DX推進プラン 追加したのは2システムです
「オンラインで情報共有」「情報の一元管理」
「2つのシステムの追加」で、ソフト利用の最適化が可能なりました。
経費はサーバーレンタル料のみ。
1:Officeソフト利用 |
文書・一般書類・プレゼン資料・部門計画表・スケジュール表等 提案書・企画書・契約書・提案書・企画書・挨拶状 |
2:CRMソフト利用 |
業務分析データ・蓄積データの分析・データ比較・再利用データ 顧客情報・商品情報・販売情報・請求書・見積書・商品管理・給与 |
PCの能力を発揮させるためにExcelからの脱却!
専用ソフト使用のメリットは?
近年多くの会社は、IT化により業務効率が向上しました。
どんな書類でもExcelで作成してきましたが、企業規模が拡大し、データが増大してきた結果「データ管理・データ分析・データ集計」などの業務をExcelで処理する為に「マクロ・VB」などによるプログラムを組み込み対応するこになりました。
つまり、Excelに限界が生じ始めているのです。そして現在では「データ管理・データ分析・データ集計」などに関わる業務の処理は専用ソフトである「CRM=データベース」で行うのがベストと考えられています。
CRMは専用プログラムであることはもちろん、データの管理方式がExcel(表計算ソフト)とは全く違います。そのため、多くのメリットが挙げられます。
高速処理・高度な分析力はもちろん、高い操作性も魅力です。
ソフトは本来の使途に合わせた選択を行うべきです。
CRMとは
定義:「顧客志向の会社が、顧客との関係づくりを適切に行うためのマネジメント手法」
経営手法は、大きく「売り手志向」と「顧客志向」の2種類に分けられます。
売り手志向 … 売り手側(自社)を起点に製品の売り方を考えること
顧客志向 … 顧客が求めるものを起点に自社サービスを考えること
上記手法の大きな違いは、顧客から収集した情報をサービスに活かすか否かという点です。
「売り手志向」の企業は売ることが目的であり自社を起点に製品の売り方を考えるため、買っていただくまでの顧客とのプロセスや買っていただいた後の顧客との関係を重要視することはありません。
「顧客志向」の企業では、顧客情報をできるだけ多く収集し、自社サービス改善のためのPDCAサイクルを常に回す必要があります。WebサイトやSNSなど、対面以外でも顧客接点が増える現在、膨大な顧客からの情報を紙や人の記憶だけで管理するには無理が生じます。そのため、管理の手段としてのシステムが必要であり、そのシステムこそがCRMなのです。
このことから「売り手志向」ではなく「顧客志向」を支えるシステムこそがCRMといえるでしょう。
昨今の情勢を鑑みると、売り手志向の企業は考えを顧客志向へと転換する必要があります。このための手法、手段として今後ますますCRMが必要不可欠となるでしょう。
次に「顧客情報管理」を実行します。
「顧客情報管理システム」にExcelで作成した「顧客名簿」を登録します。「販売台帳」のデータも登録します。販売台帳に購入者(お客様)情報が登録されていれば、顧客別購入履歴が作成できます。
これだけでも、お客様に対するサービス内容が変わりますし、購入が減っているお客様への対応策の考えられます。
パーソナライズドマーケティングでは、一人ひとりの顧客に合わせてアプローチ方法を変えます。以下は施策の一例です。
- 誕生日に合わせてクーポンを発行する
- 既存顧客限定のイベントを開催する
- 購入単価が高い顧客に対して特典をつける
- 休眠顧客に対してメルマガを配信する
顧客ニーズの多様化、インターネットの普及による情報収集の手軽さなどにより、従来の不特定多数に向けたマスマーケティング施策は効果が薄れつつあります。そこで台頭しているのが、一人ひとりの顧客に合わせたパーソナライズドマーケティング(One to Oneマーケティング)です。
SFA(営業支援ツール):顧客管理・売上管理・スケジュール管理・見積書作成など、営業活動に必要な業務を効率化するツールです。実はSFAは国内だけでも、40種類以上の製品があります。その中から自社にとって最適なツールを予算内で探してくるのは時間がかかってとても大変ですよね…
これらのことが「イノベーション」の始まりとなります。
<効果を感じるDX> FileMakerによる実習
DXを成功させていくツールの普及により、スマホを活用してDX推進も実現できるようです。しかしコストも下がってきたとはいえ、DXにかかるコストはバカにできません。大企業の統合されたDXツールは年間数千万円に登る場合もあります。
DX化の基本準備のために、私たちが30年前から使用してきている「FileMaker」というソフトをご紹介します。現在はapple社の子会社になっていますが、医療・学校・工場・営業・経理と多くの企業に幅広く採用されています。非常に長い期間バージョンアップを行なっています。最新のIT技術との融合も可能なシステムです。非常に使いやすく、素人の方でもアプリを作成できます。
「オープンソース」とは、ソフトウェアを構成しているプログラム「ソースコード」を、無償で一般公開することです。誰でもそのソフトウェアの改良や再配布が行なえます。これは、世界中のボランティアのプログラマー達による、ソフトウェア開発方式と捉えることもできます。そして、世界中の利用者をアシストするため、ナレッジが蓄積されたヘルプコミュニティが充実している点も特長の一つです。
企業でオープンソースソフトウェアを導入するメリット
コスト削減
「オープンソース」とは無償で提供されているソフトウェアなので、初期費用や月額・年間のライセンス使用料はかかりません。つまり、導入から運用までのコストを丸ごとカットできるというメリットがあります。
信頼性
ソースコードが公開されているので、社内にシステムエンジニアがいれば、もしバグや脆弱性を発見した場合には自社内でも修正対応が可能です。
安定性
ベンダーから使用ライセンスだけを提供され、ソースコードが公開されていないソフトウェアの場合、長期間利用している中で、「突然のサポート打ち切り」「突然のアップグレード対応」など、利用者側がベンダー側の運営方針に合わせなければならない負担も想定されます。
しかし、「オープンソースソフトウェア」は、利用しながら自社のシステムエンジニアの手によってメンテナンスができるため、安定した運用が可能になります。
監査能力
ソースコードが公開されていないソフトウェアの場合、万が一、バグや脆弱性が潜んでいたとしても開発者の手によってしか品質チェックができません。
一方、ソースコードが公開されている「オープンソースソフトウェア」では、自社内のシステムエンジニア自身がいつでも品質チェックを実施することが可能になります。
柔軟性と自由度
「オープンソースソフトウェア」はソースコードが公開されている分、プラグインの追加、API連携など柔軟な開発・カスタマイズ・機能拡張・既存システムとの連携などが可能です。
サポート体制
「オープンソース」では、使用目的や重要度に応じてサポート体制を選ぶことができます。世界中の利用者のナレッジが蓄積された「利用者コミュニティ」でヒントを得て運用に役立てることは無償でできます。ただしこの場合、自己責任となります。
一方、オープンソースソフトウェアに対する「有償サポート」を提供するシステム会社も存在します。こういった会社とサブスクリプション契約することで、バグ・脆弱性への対応など市販ソフトウェアと同様のサポートを受けることもできます。
企業でオープンソースソフトウェアを導入するデメリット
デメリットは、自社内に「オープンソース」を理解できるシステムエンジニアがいないと、継続的に安心して利用できない、という点です。これまで述べてきたとおり、ソースコードは公開されているので、コードを理解できる人がいれば自社内でバグ・脆弱性対応をはじめとする迅速な運用が可能になります。
しかしエンジニアが自社内におらず、外部に有償サポートを依頼している場合には、修復が遅れて運用に影響が出る、というデメリットが考えられます。
代表的かつ利用候補のCRM
F-RevoCRM(エフレボシーアールエム)
シンキングリード株式会社が提供している「F-RevoCRM」は、VtigerCRMをベースに作られてるCRMです。システム構築や、運用のサポートも充実しています。日本企業が比較的使用しやすいオープンソースCRMといえるでしょう。
顧客管理などの営業支援から、マーケティングや問い合わせ管理、販売管理まで対応しています。さらに、ワークフロー・レポート作成・分析など、充実した機能が搭載されています。
「F-RevoCRM」は日本の大手有名企業でも導入実績があるオープンソースのCRMツールです。
セミナーや展示会等を管理する機能から、顧客・案件管理といったSFAの機能、見積書作成や受発注、請求書を管理する販売管理と顧客対応のプロセス全体をカバーし、お問い合わせ対応やクレーム、契約管理などでも利用できます。
「統合型CRM」を実現しており、メジャーなCRM製品と比較してもほとんど遜色ありません。利用できる機能が数多くありますが、実際の業務に合わせて必要な機能のみ選択して、シンプルスタートできます。
SugarCRM(シュガーシーアールエム)
SugarCRM社が提供している「SugarCRM」は、有償版とオープンソース版が展開されているCRMツールです。マーケティング管理やグループウェア機能など、有償版の機能が一部使用できて、マニュアルやコミュニティも充実しています。開発機能も装備されているため、比較的カスタマイズしやすいでしょう。なお、有償版のみ日本語対応可能です。
CiviCRM(シビシーアールエム)
CiviCRM社が提供している「CiviCRM」は、非営利団体の利用が多いオープンソースCRMです。会員管理のほか、イベント管理や寄付、グッズ販売などの資金調達を管理できる機能があります。なお、CiviCRM日本ユーザー会が日本語化を推進しています。
VtigerCRM(ヴイタイガーシーアールエム)
AI搭載で営業活動の自動化をアシストする「VtigerCRM」は、企業から大企業まで世界30万社以上で導入されているプロダクトです。
Webサイト、メール、ソーシャルメディア、電話、展示会などから見込み客や販売に関する問い合わせを収集し、リードを一元管理できます。
AIを搭載し、リードスコアリングを活用してホットリードを特定し、営業がフォローすべき優先順位を付けるなど、見込み顧客を適切な営業担当者に自動ですばやく割り当てます。このように、他の市販のCRM・SFAと同じような機能を豊富に搭載しています。
SuiteCRM(スイートシーアールエム)
Salesforceの代替を目指すプロダクト「SuiteCRM」は、世界で400万人以上のユーザー数を誇る、PHP製のオープンソースソフトウェアです。CRMツールとして世界的に有名な「Salesforce」の代替を目指すプロダクトだとも言われています。
リード管理、リード育成、生成されたレポートから、顧客に対する「次の打ち手」への洞察を得るなど、CRM・SFAツールとしての基本的な機能を一通り備えていると言えます。大企業向け、中小企業向け、非営利団体向けのソリューションをそれぞれ提供しています。
sugarCRM(シュガーシーアールエム)
複数ソリューションの中から、自社に適したプロダクトを選べる「sugarCRM」は、アメリカの会社が提供するオープンソースCRMですが、日本語化されたサイトも公開されています。
CRMツール、SFAツール、MAツールなど複数のソリューションを提供しており、大企業向け製品、小規模企業向け製品といった中から自社に適したプロダクトを選べます。
よって、さまざまな機能を選択できることになりますが、例えば「小規模企業向けCRMツール」を選べば、自社に蓄積された顧客データを一元集約できます。さらにその上に、セールスオートメーションや、レポート機能を含めたシステムを構築できる、といったことが可能になります。